令和6年3月のこみリハ教室


お彼岸も間近の16日、3月の第3土曜日です、失語症者とご家族でご参加できるこみリハ教室開催日です。
今月も失語症の方と、ご家族9名の方にご参加頂きました。

前半の近況報告では、いつものように一人ずつ発表して頂きます。冬場は北海道には宿命的!散歩に行くことができず、転倒しないよう、風邪をひかぬよう、家でじっと過ごされている方多いようです。例にもれずのMさんはやはり散歩を控えていらっしゃいますが、近所の方がそんなMさんを思って訪ねて下さるそうです。奥さんがたまには出てきて挨拶したら?と声をかける位、玄関先に出ることもないそうですが先日はわざわざ玄関に出て流暢にご挨拶をされていらしてびっくりしたそうです。ワンちゃんとのお散歩もあともう少しの辛抱ですね。

国会が始まるといつも中継をみているYさんは、最近はだめと首を横に振っています。Tさんは、地元のアンモナイトで有名な博物館に行きましたが、障がい者の公助がなく普通に入館料がかかってちょっとびっくりしましたと。AさんやNさんは腰痛があったり、膝が痛かったりと早く雪が解けて運動の機会に恵まれたいですね。



昨年、失語症のご主人を亡くされた北見在住の会員Sさんもはるばるご参加下さいました。本当は、去年の夏にお二人でご参加くださる予定でした。北見で失語症の方が集える友の会を自ら結成し11年奮闘されてこられました。全国失語症協議会の理事も長く担っておられます。昨年の夏自宅で転倒し圧迫骨折を発症、入院となりましたが、病院に退院日の相談に行くといきなり「帰れませんよ、もう死ぬんだから」と医師に言われ唖然とし、状況を知りたいものの真相がわからぬうちに誤嚥性肺炎で亡くなられました。

コロナの影響で家族が病院に入ることが出来ない中で、圧迫骨折が誤嚥性肺炎に?その間の家族への説明不足など失語症の方が自ら訴えることができないことで様々な誤解が誤解を呼ぶことは多々あります。コロナ禍の入院、施設の入居など課題は山積みです。家族が納得できる対応であったか説明が出来ていたのか今も謎です。会長であるSさんが亡くなったあと他の会員さんも次々と亡くなったり倒れたりしているそうで、精魂尽きたとSさんは話されました。

休憩中、Sんが北見ですっかりおなじみの赤いサイロを差し入れしてくださいました。ごちそうさまです!


後半は気分を切り替えて、失語症レクです。ウォーミングアップの発声練習のあと『すきやきジャンケン』を行いました。3組の家族になって頂き、お父さん、お母さん、子供役をグループ内で決めて頂きます。

各グループのお父さん同士、お母さん同士、子供同士でジャンケンを行い、すき焼きの5種類の具材をゲットして頂きます。なかなか牛肉が出ず、ネギや白滝ばかりになるグループも!回を重ねていくとジャンケンにも熱が入り、牛肉が出ると大いに盛り上がりました。今日もあっという間の2時間でした。






いーたいむのこみリハ教室は、毎月第3土曜日14:30~16:30まで、スーパーアークス菊水店2Fコミュニティルームで開催しております。詳しくはいーたいむまでお問い合わせください。

令和6年2月のこみリハ教室


冬の終わりが近づく気配を感じる2月の第3土曜日がやって参りました。スーパーアークス菊水店の2Fコミュニティルームにご参加の皆さんが集まりました。寒暖差が激しい昨今まだまだ寒い日がそして悪路が続いており、なかなかお見えになれない方もいらっしゃいますが、今月は7名の方のご参加を頂きました。


いつものように前半はこの1ヶ月の出来事をお話し頂きます。今月も色々な話題をご提供頂きました。
Nさんは、いつものようにメモ帳を広げて音読しながらお孫さんからもらったカニをカニ鍋にして食べて美味しかったですとのご感想でした。カニはお好きですか?に「うーん」となかなか明確なお返事が返ってこなかったのですが、ご主人が「 好きだよね」と助け船を出してくださいました。そこで皆さんにもカニが好きな人!ついでにウナギが好きな人!とお聞きするとほぼ全員手を挙げられましたが、ウナギは食べられない人がいらして「えー!」と声が上がりました。

Tさんは、近代美術館で国際芸術祭を楽しまれていらっしゃったそうです。撮影が許されているそうで、撮った画像を印刷してきて見せてくれました。脳の断面図?随分カラフルだなあと思いきや、「これ刺繍です」とのこと、ご自分の本物のCT画像もご持参くださって見比べさせて頂きました。色々な若いアーチストの作品が面白かったそうです。


美術好きのYさんはまだ行っておらず後で奥さんに行きたいと意思表示されていたようです。そのYさんは私たちの中では土鈴と缶バッチのコレクターで有名ですが、恒例の札幌雪祭りの記念缶バッチが今年も購入できたとの報告で現物もご持参くださいました。なかなか口頭で説明が難しいYさんは、新聞の雪祭り会場図を切り取ってきてバッチと一緒に広げて報告してくださいます。現在、缶バッチの数は、8723個です。ノートに書いた数字を指差しで教えて下さいます。着実に増えてます。



いつも元気にご参加くださるMさんは、なんにもないよと言いつつ愛犬の名前はしっかりお答えくださいます。足元が滑って危ないので今は日課のワンちゃんとのお散歩は我慢しているそうです。北海道の宿命とはいえ、春が待ち遠しいです。

後半は、失語症レクリエーションゲームです。今月も前回に引き続きビンゴゲームにしましたが、今回は各自にビンゴ用紙を作って頂きました。お題は「北海道の市の名前」です。先ずは皆さんで地名を出して頂きます。それを前のホワイトボードに書いていき、あとは皆さんに好きなもしくは書きやすい市名を16マスに埋めて頂きます。



それぞれに苦労されながらもなんとか皆さんご家族のお助けも借りて書き上げて下さいました。書き終わった時には何か運動をした後のようにふーと息を吐かれている方も。皆さんでジャンケンで順番を決めていざスタート!「リーチ!」「ビンゴ!」とあちこちで聞かれてあっという間にお開きの時間が参りました。

失語症の方とご家族もご参加頂ける「こみリハ教室」は、毎月第3土曜日午後2時半から4時半まで、
スーパーアークス菊水店2Fコミュニティルームで開催しております。詳しくは失語症サロンいーたいむにお問い合わせください。

令和6年1月のこみリハ教室


恒例第3土曜日の1月20日の午後、真冬の開催ですが皆さん元気にお集まり下さいました。連日の大雪で道路も狭く、早めに出てきたら思いのほか早く着いてしまって待ちくたびれた方もいらっしゃいました。

今日のご参加は、失語症の方が5名、ご家族3名の合計8名の方々でした。
前半の近況報告です。お正月の前後のお話しや、おもちを何個食べたなどの質問にお答え頂きました。1日の地震や2日の飛行機事故の話から非常用の滑り台の降り方など皆さんと確認し合いました。


後半は、毎年1月の恒例『かるたビンゴ』です。
先ずはジャンケンで順番決めです。


いろはかるたを使って、ビンゴ方式に縦横ななめで列をつくれたら勝ちです。同じ文字が複数あったりするので2枚一度にめくることが出来たらラッキーです。


毎年なぜかYさんの場はなかなか当たりがなく後退気味なのですが、今年も例にもれず不思議になかなか文字のあたりが来ず冷や冷やでした。今年初めて参加のMさんが大当たりでいち早く「ビンゴ!」と言って頂きました。平仮名は特に失語症の皆さんには理解が難しくなりますが、発音はし易い方がいらっしゃいます。今年も仮名文字を使ったゲームを色々取り上げていきたいと思います。




最後は全員が札をすべて裏返しにして、読み札が揃っていることを確認して終了しました。

ご家族も参加できる失語症の「こみリハ教室」は、毎月第3土曜日午後2:30~4:30まで、スーパーアークス菊水店2Fコミュニティルームで開催しております。
詳しくはいーたいむホームページの、お問い合わせフォームをご利用ください。