失語症とは

失語症ってどんな病気?

失語症(しつごしょう)とは脳の損傷により、聞く、話す、読む、書く等の一度獲得されたことばの記号操作がうまくできなくなるという言語障害のことです。また多くの場合、計算能力も低下します。言語障害というと、“うまくはなせない”とか、“呂律がまわらない”とか、漠然と解釈される方がいらっしゃいますが、発音のみがうまくできない構音障害とは異なるものです。その症状は様々に現れ、とても複雑です。たとえば、ある人はことばの理解はできるが、言いたい言葉が思い出せない。またある人はことばの理解ができなかったり、一見流暢に話せているように見えても実は全く意味を成していないこともあります。こういった症状は、脳の損傷がどの部分であるかによって、異なっているといわれます。重症の方では、これらの言語機能が全般的に著しく低下します。主な症状を次にまとめてみました。

失語症の主な症状

  • 言いたいことばが出てこない。
  • 言いたいことばと別のことばが出てしまう。
  • 聞こえているのにことばが理解できない。
  • まねして言えても(復唱)そのことばの意味が理解できない。
  • 声に出して文字が読めても(音読)その意味が理解できない。
  • 文字が書けない。
  • 文字が理解できない。
  • 漢字より仮名の理解が難しい。
  • 数字の理解が難しい。

重症度や症状には個人差があります。従って、ここに挙げた症状のみに留まるものではありません。コミュニケーションがうまくとれないことで、認知症等と混同され、誤解が生じることもあります。 失語症は身体機能の低下と異なり、眼に見えない障害であることが特徴のひとつです。ことばにできないもどかしさ、悔しさ、苛立ち、情けなさ…ご本人の精神的な衝撃はどんなに大きくてもそれを相手に伝えることができないのです。そしてその家族の方やご友人の方など周囲にいらっしゃる方々も大きな衝撃やストレスを持たれることが多いと思います。自信を失い、閉じこもりがちになり、人と接することが怖くなったり…と、心理面や情緒面にも影響を及ぼすようなことは避けたいものです。

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